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みんなで踏み出そう!明日への一歩を エピローグ

エピローグ
無事に映画祭が終わり、佐緒里は昨日の事を思っていました。
突然の結婚式。祐一の両親、自分の両親、出会いのきっかけをくれたハカラメさん、シティライツの仲間、大学、高校の仲間。沢山の祝福をもらって嬉しかったし、心が引き締まった。
昨年の映画祭は「思い出そう大切なこと」で、絆や人を思う心を思い出させてくれた。
今年は、「みんなで踏み出そう! 明日への一歩を」で本当に一歩を踏み出させてもらった。みんなが、映画祭の前日に結婚式を開いてくれた祐一に心から感謝している。
新しい人生の一歩が映画祭からって出来過ぎてるけどね・・・。
それでも、温かくてうれしいな。
実行委員をやっていると映画祭までは、厳しく大変な事も多いけれどだからこそ、当日、お客さんだけでなくボランティアで参加してくれたみんなの笑顔に出会えた時、最高だーって思えるのよね。

来年はどんな仲間と出会い、作品と出会うのか・・・。


映画祭物語2「みんなで踏み出そう! 明日への一歩を」 おわり

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みんなで踏み出そう!明日への一歩を 14

14
2013年6月30日 東京・両国
朝9時45分 江戸東京博物館大ホール
ガラスの扉が開く。
「受付はこちらでーす。」
「ラジオ貸出はこちら。」
「募金はこちらへ。」
と言ったお馴染みの大声が響く。
第6回CityLights映画祭のスタートである。

同じ頃、祐一と佐緒里は江戸博近くのシティホテルで、新婚一日目の朝を迎えていた。
前夜のサプライズ結婚式で、宿泊券をプレゼントされたのだった。
「まさか、両親まで呼んでくれていると思わなかったわ。」
「当たり前だろ。実を言うと、母の日にポストカード送ったって言ったろ。その時にお母さんに書いたんだ。映画祭の日に佐緒里との大切な一歩を踏み出したい。前日に結婚式をしたいってね。それでこそ、僕らの結婚式だと思ったんだ。」
「ありがとう。」
「じゃあ、行こうか。」
佐緒里がこくりとうなづく。

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